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「未来のミライ」は良くも悪くも感がすごい映画だった【感想】

こんにちは。いもけんぴです。

 

先日映画館に見に行った「未来のミライ」の感想を書いていきます。

 

 

 

細田守監督の最新作という事で、自分の中でもそれなりに観たいという想いがあったので自分の時間ができたタイミングで観に行ってきました。

 

正直なところ、「いい映画!!」とも「駄作だ!!」とも何とも言えないラインで、まぁ一言で言うと「なんか足りない」って感じの映画でした。その理由はあとでしっかり書いていきます。

 

それでは、映画を見た感想をざっくりと紹介していきます。途中で設定などに触れるますので事前にご注意ください。

 

未来のミライってどんな映画?

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主人公「くんちゃん」が時空を超えて未来の妹に会ったりする不思議な体験を通じながら成長していく物語です。

 

この映画は主人公「くんちゃん」とくんちゃんの家族を中心に話が進んでいきます。特に家族の中でも、題名にもCMなどでも紹介されていた通り妹の「ミライちゃん」が関わってきます。

 

ミライちゃんはくんちゃんの妹です。物語の冒頭で赤ちゃんを産むために病院に入院していた母親が返ってきます。生まれた赤ちゃんは女の子で、のちに「未来」という名前を授かります。その赤ちゃんこそが妹のミライちゃんです。

 

次第に両親は赤ちゃんの世話に忙しくなりくんちゃんは相手をしてもらえなくなります。そこでくんちゃんが拗ねていると、突然時空が歪んで未来から高校生になったミライちゃんがやってきます。

 

そこからJKの妹と冒険の旅に出たりする物語です。

未来のミライを見てざっと感じたこと

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どんな人にもわかりやすいように箇条書きで列挙していきます。

 

・舞台は横浜(あんまり関係ない)

・従来のような派手さはなかった。アクションは皆無

・子どもを上手く使って人間の感情を表現している

・「好きくない!!」

・ミライちゃんを中心に話が進むのかと思ったけどそうでもない

・王子様居なくてもいい

・ミライちゃんがくそかわいい(ここ大事!)

・話はややぶっ飛び気味

 

 

こんな感じです。もちろん人によって感受性は違いますし、僕は登場人物の心情がなんとか~の類のものは高校生レベルなのでこれだけでは不十分かもしれません。あくまで高校生レベルの人間が感じたことだと思ってください。

 

それでは、箇条書きに書いたことを掘り下げていきつつ、感じたことを書いていきます。

 

舞台は横浜

舞台は横浜です。くんちゃんの住む町は綺麗で住みやすく、近くには海が広がっています。地形や「磯子」などの地名で横浜であるということがわかりますが、物語には関係がありません。

 

これは細田守監督の「実際の地名を使う」ことによるリアリティーの演出なので、親近感を持ってみることができるのではないでしょうか。

 

アクション要素は少なかった

今回の映画は「悪者」がいないので、戦うというシーンがほぼありません。従来の作品にはアクションもあったのですが、今回は人間の心理描写に重きを置いています。主人公が3歳くらいの子どもなので当たり前ではあるのですが。

 

僕は感動させてもらいましたが、お子さんにはウケが悪いかも・・・?対象年齢は大人の人になるのかな?とは感じました。これが微妙と感じる要素でもありました。

 

子どもをつかった人間の描写

今回も「嫉妬」が上手く表現されていたなぁと思いました。前作「バケモノの子」でも嫉妬に狂った悪役がいましたね。

 

今回は子どもの「親に構ってもらえなくなった子ども」の嫉妬を上手く描写していました。ミライちゃんに構いきりの親に腹を立てるくんちゃん。自分にももっと構ってほしいと怒るくんちゃん。この辺りに愛がほしい、自分に興味を持ってもらいたい気持ちから生まれる「嫉妬」が言動に現れているので、一つの見どころかなと思います。

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「好きくない!!」

「好きくない!!」というのはミライちゃんばっかり気にして自分のことを構わなくなった親への苛立ちを端的に表現しているくんちゃんのセリフです。「嫌い!!」という言葉では負の感情が言葉に出すぎているので「好きくない」に変えたのでしょうか。

 

ちょっとした印象の与え方の差ですが、与える印象を悪くしすぎないために、作中ではストレートな暴言は控えめだなと感じました。

 

ミライちゃんを中心に話が進むのかと思いきや。。。

未来のミライという題名だったので妹のミライちゃんを中心に話が進んでいくのかなぁと思いましたが、そうでもなかったです。

 

アニメ映画といえば「君の名は。」が記憶に新しいですよね。君の名は。は不思議な体験を通じて一つの世界を救うみたいな要素があったので体の入れ替わりがストーリーに濃くかかわっていたのですが、未来のミライの、「未来から来た妹」はそこまでストーリーに濃くかかわっていないのかなと感じました。

 

君の名は。は不思議な体験をすることの意味がありましたが(隕石の落下を知らせるため)、未来のミライではただ「不思議な体験をした」っていう印象を受けました。

 

すこしタイムスリップの重要性に物足りなさを感じたのが正直なところかなと思いました。ここも「なんか足りない」と感じた要素。

 

 王子様がモブキャラすぎる


「未来のミライ」予告3

 

予告動画で「王子様の想い」みたいのが出てくるのでストーリーに大きくかかわる要素なのかなと思いましたが、そんなことなかったです。正直いなくてもいいなって思うくらいには影が薄かったです。なので予告動画からからのがっかり感もありました。

 

正直言うと王子様の想いっていうのも、見ていましたが印象は薄かったです。

 

ミライちゃんがくそかわいい

ミライちゃんは「赤ちゃんモード」「高校生モード(未来の姿)」で表れるのですが、どちらもめちゃくちゃ可愛い!!(これ重要)

 

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↑どちゃくそ可愛い

 

正直ミライちゃんを主人公にした方がいいのでは?と思うくらいミライちゃん可愛かったです。ありがとうございます。

 

JK最強!!JK最強!!

 

話が飛躍している印象

話が飛躍していて、なんで未来から妹がやってくるのか、どういう仕組みで未来から妹が過去にやってきたのか、なんで自在にタイムスリップしているのか、などの描写がなく取っつきにくかったところはありました。

 

でもこれは映画によくあることで、しょうがないことだと思います。「君の名は。」も意味が分からなくて何回も見たという人がたくさんいましたし。

 

映画の評価

 「時をかける少女」が友達、「サマーウォーズ」や「おおかみこどもの雨と雪」が家族、「バケモノの子」が師弟、そして今回の「未来のミライ」が兄弟に焦点を当てており、細田守作品は人間関係に焦点を当てたものが特徴的です。今回の作品も細田守監督の良さが出た作品だったのではないかなと思います。

 

アクション要素が少なかったりタイムスリップ要素の意味が薄かったりしたと先ほど書きましたが、よくある「強くなって協力して悪を倒す」映画とは全くベクトルが違う映画なので、アクション要素などが少なかったことにデメリットはあまり個人的に感じませんでした。

 

ただ、アニメキャラクターが縦横無尽に暴れる夏のアニメ映画が好きな人には物足りないかもしれません。ジブリ映画で例えるとサマーウォーズは「ハウルの動く城」「天空の城ラピュタ」のようなタイプで、未来のミライは「コクリコ坂から」みたいなものです。

 

このような点で評価が分かれているようですが、家族の温かみが表現されている映画なので、

・親の元を離れて一人暮らししている人

・子どもが大きくなってしまった親

 

に該当する人は作中の登場人物を自分に当てはめて観るといい映画になるんじゃないかと思います。僕は自分と重なるところもあり、「家族あるある」も感じることができたので家族のことを思い出してジーンとくるものがありました。特におすすめなのは昔のお母さんと会うシーンです。

 

派手さはないですが、ストーリーの内容としてはひどいものでもない。そんな感じでなんとも微妙なラインの映画になっているのかなと思いました。良くも悪くも。見る人によっては評価が分かれてくる映画だと思いました。

 

前作に比べるとやや完成度が低いと感じる人が多そうな今作ですが、僕はしっかり泣かせてもらったので個人的には「まぁまぁいいんじゃないの?」って感じです。ただ見て良かったか?と聞かれれば微妙なラインだったので、人にはおススメできる映画ではないのかなぁと。

 

観たい人は見ることをおススメしますが、見る理由が「話題についていくため」みたいな人は見なくてもいいです。余裕があれば観る、くらいでいいと思いました。

 

こんな何とも言えない後味の悪い終わり方でしたが、この辺で。

 

それでは('ω')ノ

 

 

 

画像出典:http://mirai-no-mirai.jp/news/index.html