「ガンガン消費する」30代~40代が増えている?インスタ映えに大人が熱中するワケ
「インスタ映え」を意識するのはどうやら若者だけではないようです。
こんなニュースがあります。インスタ映えのために出費する人が増えているという統計のニュースです。
1000サンプルを対象に調査しており、若者だけでなく、インスタ映えを意識するのは30代~40代にも増えているということ。インスタが始まったときは、
やれ「自撮り」だ、「インスタ映え」などと少し小馬鹿にしていた印象でしたが、どうやら時代の流れには逆らえなかった様子。
というより、個人的には「本当は羨ましかった」のだと感じました。年を考えるとインスタ映えが恥ずかしかったのかもしれないかもしれませんね。というと少し大人の方を敵に回しそうで怖いですが。ただ、最初は若者をバカにしていたのに今となっては若者に乗っかっているのが少し面白い構図だと思いました。
大人のインスタ映えの消費は、若者よりも豪華であることが分かりました。若者よりも財力があり、インスタ映えも大人のインスタ映えとなっています。
30~40代の“インスタ映え消費”の内訳は、絶景スポットの撮影など「旅行・観光」が55.0%でトップ。2位は、自作弁当や調理家電など「料理」(13.9%)。3位はナイトプール・アウトドアなど「レジャー」(13.4%)という結果だった。
調査の結果、30代~40代の方は旅・観光にお金を使っていることが明らかになったようです。海外旅行に行き、絶景スポットなどを巡った様子を記録に残すのでしょう。「ウユニ塩湖」などの自然の絶景、「ヴェネツィア」などのきれいな街並み、「タージ・マハル」などの文化遺産。
これらのインスタ映えに出会うためには、財力の無い若者には難しい。これは、財力のある大人だからこそできるインスタ映えであると言える気がします。
ー費やしたお金が大きければ大きいほど、消費したモノの価値は高くなるー
これは、「ヴェブレン効果」といい、どうやら人は大きい効用を得るためにより多くのコストを支払う傾向にあります。このような消費の仕方を「顕示的消費」または「誇示的消費」と呼びます。
ですが、顕示的消費はモノ自体の効用を得るためだけに起こる消費ではありません。「そこにどれだけ財力をつぎ込んだか」、これも重要です。人がモノ自体が持つ価値よりも高い価格でも支払ってしまうのは、多くのお金をつぎ込みたいという欲望が関係しています。
多くの財をつぎ込める=たくさんのお金を持っている=金持ち=経済的に強い
人がたくさんのお金を支払うのは、人に「自分は経済力が強い」ことをアピールしたいからです。これはすべての消費に当てはまるわけではありませんが、潜在的に人が持っている欲望です。
旅行先の写真をみんなに知らせることができるinstagramは、もしかしたら「顕示的消費」と相性がいいのかもしれません。そのことが大人に認知されてきたのでしょう。instagramは、若者が影響力を持つSNSでしたが、財力を持つ大人が台頭して人々が羨むような旅行先の写真をアップして、影響力をつけてくるかもしれません。
30代~40代が「インスタ映え」を意識しだしているのはそういう背景があるからかもしれません。これからはおじさんおばさんもinstagramという渦の中に割って入ってくるのでしょうか。